多古町のとある森の一角に今回紹介する「社会福祉法人 槇の実会」の本部があります。
お話しを伺ったのは、地域支援部長の髙安一弘(たかやすかずひろ)さん、総務部長の在田創一(ありたそういち)さん、スタッフの佐藤裕子(さとうひろこ)さん。
取材に訪れ迎えられた時点でもう楽しい空気感に包まれており、槇の実会が基本理念に掲げている「一日一笑!毎日賑やか!」が体現されておりました。
現在、槇の実会は障害者支援施設、生活支援事業所など施設11ヶ所を運営し、利用者260名、職員230名と大きく発展してきており、直近では2019年に多古町中心部の「多古新町ハウス」の運用もスタートしました。
「もともと自己肯定感が低い人間だったんです。でも槇の実会で仕事をしているうちに自分に自信がついてきました。」
そう語ってくれたのはスタッフの佐藤さん。
利用者さんの生活補助、食事や入浴の補助がメインの仕事です。
佐藤さんはもともと学生時代に幼児保育士を目指して勉強しておりましたが、槇の実会の2週間研修で大変な中でも楽しく感じたことがきっかけで、アルバイトを経て就職したそうです。
今では入社して15年経ち後輩の指導も行う立場になってきた佐藤さん。
「趣味は早寝早起き!休日は子供と散歩したりザリガニ釣りを楽しんでおり、今後はグランピングにトライしてみたいです!」と元気よく笑います。
総務部長の在田さんは、「町の方々をいい意味で巻き込めるようになり、槇の実会は間違いなくステージが上がりました。」笑いながら熱い眼差しで語ります。
槇の実会では「歩け歩け大会」というイベントを毎年行っております。
なんとこれは利用者と職員が町内を20km歩くというなかなかハードで充実した内容ですが、迷惑をかけないようにという配慮からなるべく人気がないエリアを選んでいたそうです。
しかしある時、町内の方から「そんな奥の方で歩くのではなくて、町の中心部に出て来ればいいんじゃない?」と声をかけられ、試しにやってみたところいいことずくめ。
昼食も町内のお店で食べるなどするため利用者と町民の方々と交流が生まれ、その経済効果も少なくないとか。
また、槇の実会を語るうえで外せないのが「タコ足ケアシステム」🐙。
これは、タコの吸盤に吸い付くように分野や世代を超えたつながりを生み出し、住民参加型で互いに助け合えるような関係を創造するネットワーク活動です。
これまで商店街のパン屋さん、靴屋さんが障害者雇用に一役買ったり、ハロウィンイベントをしたり、台風被害が出た時に救援活動のハブとして機能したり、まちをアルバムにしたり、大学と組んでイベントしたり・・・枠に囚われない多様な活動を展開してきました。
地域支援部長の髙安さんは「タコ足ケアシステムについてはいろいろと表現出来ますが、要は何でも楽しいことを考えてみんなでやってみよう!という感じなんです。」と話してくれました。
直近では、町内の元酒屋さんの店舗を改装してアートカフェにすることで、様々な人々の交流の拠点にしようという一大プロジェクトが進行中。
詳細はまだ明かせないそうですが、今出せるキーワードは「くじら🐳」。
こちらも追って特集したいと思います。
お楽しみに。