千葉県香取郡多古町に拠点を構える「株式会社Forest Auto」は、軽バン・軽トラのリフトアップを中心に、軽自動車のカスタム・整備・中古車販売・輸出事業などを手がける自動車関連企業です。代表の戸森さんは元大手航空会社の航空機整備士という経歴の持ち主。1996年、多古町の自然豊かな風景に惚れ込み、柏からこの地に移住し、2008年に起業を決意しました。創業当初は軽トラや軽バンをアメリカに輸出するビジネスを展開していましたが、リーマンショックの影響を受け、事業の転換を余儀なくされました。国内向けに事業転換をする中、新たに立ち上げたホームページに掲載した輸出用リフトアップ車をご覧になった全国各地の方々から届いた「少しでも車高を上げたい!」という声をヒントに、国内初となる軽トラ・軽バン専用のリフトアップパーツ「FAFリフトアップスプリングⓇ」を独自開発。この製品は2012年、その新規性、独自性が高く評価され、森田健作千葉県知事(当時)により千葉県の「ものづくり認定製品」に選定され、純正以上と評される乗り心地と、耐久性、車検適合の実用性が高く評価されています。
FAFスプリングⓇは、キャンプに釣り、スキーやスノボなどのアウトドア派の方はもちろん、山間部や降雪地にお住まいの方、林業従事者や狩猟など、悪路を走る方々のお助けアイテムです。FAFリフトアップスプリングⓇの販売は、そのほとんどが通販ですが、奄美大島や北海道など、遠方から取り付けのために来店するファンも増え、戸森さんにとっては「自社の技術が全国に届いた瞬間」でもあり、印象深い出来事であると共に感謝の気持ちでいっぱいだと語ります。
戸森さんは、信号も渋滞も少ない多古町を「人にも車にもやさしい町」と表現。また、都心部では駐車場代の高さから車離れが進む中、「その費用で多古町の納屋付き(車庫付き)古民家を借りられるのではないか?」として、クルマ好き、バイク好きの2拠点生活を提案しています。今後は「車×地域活性化」をテーマに、町との連携を深めながら、新しい地域貢献の形を創っていきたいと考えているそうです。